県政レポート24号「平成 31年度第1回定例会報告号」

目次

平成31年 第一回定例会報告 次年度一般会計予算案を可決

平成 31年2月13日から始まった神奈川県議会第一回定例会は3月15日に閉会しました。

この定例会では新年度予算案を審議し、総額1兆8299億円となる一般会計予算案が可決成立しました。

可決された次年度予算案は、4月に統一地方選挙を控えている関係で骨格予算(人件費など必要最小限の経費を軸とした予算)としての編成となりました。

予算案は、歳入に関しては法人県民税・法人事業税を含む県税が、0.4%増になったこと、一方歳出では、介護・医療・児童関係費が5.4%増加したこと等が挙げられます。

意見書案では「毎月勤労統計調査をはじめとする政府統計の抜本的な改革を求める意見書案」や「児童虐待防止対策の更なる充実を求める意見書案」、「放課後児童健全育成事業の質の確保を求める意見書案」、「妊婦が安心できる医療提供体制の充実と健康管理の推進を求める意見書案」などが可決されました。

自転車の安全促進に関する条例案
~自転車が関係する重大事故の増加を受けて~

可決された条例案の中で、大きな話題となったのが「神奈川県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例案」です。

ここ数年、自転車に乗りながらのスマホ操作を始め、わき見運転や信号無視など危険な運転が問題になっています。自転車側だけでなく歩行者を巻き込んだ交通事故も増加傾向にあり、場合によっては死亡事故となるケースも報告されています。

全国的には、人を死傷させて当事者に多額の賠償を命じる判決が多くみられ、学生が加害者として責任を問われる事例も発生しています。

県内でも自転車が関係する重大事故事例が報告されており、早急な対策が求められていることから、「神奈川県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例案」が今定例会で提案され、可決成立しました。

自転車の安全で適正な利用の促進、また自転車損害賠償責任保険等の加入義務化を柱としたもので、交通安全教育の実施も盛り込まれています。

当条例案は平成31年4月1日に条例施行され、自転車責任保険等の加入義務については、10月1日より施行されます。

進む防犯カメラの設置

防犯カメラの設置については、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、防犯力を高めるために着々と進めてきたところです。

安全で安心できるまちづくりのため、地域の反応も良く、当初の計画を1年前倒しして取り組んできました。

当初目標の800台の設置は達成したのですが、最初に計画されていた4年間を前提 に、自治会等と設置の調整をしていたところも多く、来年度も引き続き防犯カメラ設置の支援を望む声が多く寄せられていました。

そこで、来年度さらに320台の防犯カメラを設置することになりました。加えて、民間主導で防犯カメラを設置する地域や、ドライブレコーダーを防犯に役立てるなど「自分たちの街は自分たちで守る」という機運が着実に高まっていることを感じています。

ユニバーサルスポーツ体験

 県議会では県と共同し、「ともに生きる社会かながわ憲章」を策定し、一人一人の命と個性、人権が尊重され、誰もがその人らしく暮らすことのできる社会の実現に向け取り組んでいます。

折しも2020 年東京オリンピック・パラリンピック大会が近づきスポーツ熱も高まりを見せる中「ユニバーサルスポーツ」という言葉も周知されはじめました。

ユニバーサルスポーツとは、障がいの有無に関係なく、一緒にできるスポーツのことで、体力や体格の優劣などに左右されず関わることができるよう考案・工夫されたスポーツで、「ゆるスポーツ」とも呼ばれています。

先日、そのユニバーサルスポーツ3 種目を体験しました。
その中の一つ「ベビーバスケット」という競技では、激しく動かすと大きな泣き声が中から聞こえる特殊なボールを使います。ボールを泣かせると、相手チームのボールになってしまうため、パスもキャッチも、そっと優しくしなくてはなりません。

ボールを赤ちゃんに見立て、「子煩悩」「過保護」などと言った反則行為があったり、ゴールには「授乳ゾーン」、ボールを乱暴に扱う危険なプレーには「アンマザーシップファウル」と名前が付けられ、言わばプレーヤーの母性が試される、世界一ゆるいバスケットボールです。

ボールから発せられる大きな泣き声に慌てたり笑っったりと、最初は戸惑いながらも大いに楽しむことができました。本来のスポーツとは真逆のゲームです。競技の考案者に敬意の念を抱いたり、子育て時代を思い返したり、知らず知らず優
しく穏やかな心持ちになっていました。競技の広がりに期待したいと思います。

「パラスポーツ」とは、広く障がい者のスポーツを指します。その中ではパラリンピック競技大会がよく知られていますが、他にも聴覚に障害のある人の国際スポーツ大会である「デフリンピック」、知的障害のある人のスポーツの世界大会である「スペシャルオリンピックス世界大会」、国内で開かれる「全国障害者スポーツ大会」「全国ろうあ者体育大会」などがあります。

ユニバーサルスポーツ全般の周知をはかり普及を進める施策を打つことで、県政の重要課題でもある未病の予防に、更にはスポーツを通じた「ともに生きる社会」の実現に力を注いで参りたいと思います。

 

かながわの名産100選に地元の逸品が

 神奈川区に、嬉しいニュースが届きました。
 この度10 年ぶりに「かながわの名産100 選」が選定され、神奈川区では「岩井の胡麻油」が選ばれました。

「かながわの名産100 選」とは、神奈川の伝統と風土に培われた工芸品、加工食品、農林水産品の中から、県民や各団体等からの推薦を受け、県が選定するもので、神奈川の観光魅力を県の内外に発信し、観光振興に寄与することを目的にしています。

この100 選は昭和60 年度に初めて選定され、平成18 年度に再選定が行われましたが、10 年以上が経過し観光客のニーズも変化していることなどから、この度新たに100 品が選定されました。

推薦された1,331 件の中から選ばれた100 品には、横浜スカーフや湘南のしらす、横須賀の海軍カレーなど魅力的な品があります。

「岩井の胡麻油」は創業以来160 余年地元の名品として長く愛されている逸品であり、区民の一人として嬉しい限りです。

今後も、神奈川の魅力発信を推進する施策を展開してまいりたいと思います。

2021 年「ねんりんピック」 本県での開催が決まる

この程「全国健康福祉祭ねんりんピック」の本県での開催が決まりました。

ねんりんピックとは、60 歳以上の男女がスポーツや文化行事を通じて交流する健康と福祉の祭典です。

この大会は毎年各都道府県で開催されており、2021 年本県での開催が34 回目となります。

「神奈川に咲かせ長寿のいい笑顔」を大会テーマに、サブテーマに「未病改善でスマイル100 歳」と決定しました。

サブタイトルを設けたのは本県での大会が初めてとなります。大会を身近に感じて、理解を深めてもらう効果が期待されます。3 年後の開催に向けて周知に努め、大会を盛り上げていきたいと思います。

元気でいきいき過ごす「人生百年時代」を支える仕組みづくりや、体制の
強化は、県政にとっての大きな課題です。

この大会が超高齢社会を乗り越えるために本県独自に設けた「神奈川モデル」の一層の浸透と、健康増進や生きがいづくりの好機となるよう、今後も積極的に取り組んでまいります。

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